オーガストの臨死体験
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体験の内容:
私の両親は信心深く、毎週教会へ通っていました。神様を心から信じていたので、何もかも上手くいかない時でも、心が折れることはありませんでした。これからお話しするのは、私の想像などではありません。現実にあの体験をした時に、神への忠誠心はより強いものとなりました。単に「脳死」によって生じた体験ではありません。人が夢と現実の違いが分かるように、夢と NDE(臨死体験)の違いも分かります。この臨死体験は今でも鮮明に思い出せるので、その体験を書き記すことは私にとってとても辛いことでした。NDEのことを母や代母であるリン・アレントに話すと、あれはただの夢だと言われました。当時NDEの体験談は広く知られてはいなかったため、子供だった私はそれらについて全く知識がありませんでした。
1978年10月、頭がくらくらするので横になっていると、心臓が停止してしまったのです。すると突然、暗闇を通り抜け、肉体を持たない存在になった私から発せられるネオンブルーの光を映し出している壁でできた渦巻くトンネルの入り口へと私はすごいスピードで引っ張られました。その時でさえ、まだ身体機能や感情は残っていました。しかし、地上と私とのつながりは切り離されてしまったように感じられました。低い、一定のブーンという音が狭いトンネルに響き渡っていましたが、その音は壁からではなく私から発せられていました。重度の聴覚障害を持つ者として、この音が聞こえることは、母親の声を聞く子供にとってと同じく、心落ち着くものでした。不思議ではあるのですが、手足もないのに、ハチドリが飛ぶように私も飛んでおり、恐怖心はありませんでした。私は輝く光でしかなかったのです。
思い返せば、私は異次元にいたため、論理的に考えても同じ体を持つことはできなかったのです。やっかいな地上での身体を脱ぎ捨てて、人間とは違う自然で自由な形になったかのようでした。上下左右に移動する渦巻くトンネルのなかを本能に従って進んでいくと、渦巻くトンネルの先でハチドリが羽ばたく時の「ブーン」という音と輝かしい光と一緒に、トンネルの壁から反射するネオンブルーの光がやってきました。
言葉ではうまく説明できないのですが、私の中の本能を呼び覚ますエネルギーの塊である光を目にしたとき、亡くなった家族や友人が光の存在としてトンネルに突然姿を現し、嬉しそうに私を出迎えてくれました。彼らの青白っぽく半透明に輝く顔は豊かな表情を浮かべており、会話はテレパシーで行われました。普通の人の声を聞くのと同じように声なき声が聞こえ、トンネルの先のまぶしい白い光に近づくと、どんどん明るさが増していき、暗いトンネルの壁の中に泡が浮遊しているのがはっきりと見えるようになりました。トンネルの壁の中をフラフラとうごめく泡は3次元の窓、つまり「仮想現実」のスクリーンであり、私の人生の「スナップショット」なのでした。死後でさえ、記憶や感情を失うことはありませんでした。
言葉にできないほど美しい輝ける光を目にしたとき、この光はキリスト教をはじめとする多くの宗教の経典で説かれている「神」とは厳密には違うものであることがはっきりとわかったのです。この光は、植物、哺乳類、魚など異なるすべての不滅の魂の生命力が幾層にも重なり合ったエネルギーの集合体なのです。すべての生命はこの光から生まれているのです。それぞれの不滅の魂は「神」の一部であるため単一の存在ではなく、集合体の一部にすぎないため複数の存在でもありません。つまり、この光は、広い意味では魂に報酬を与えたり罰したりする天国の玉座に座っているお一人の「神様」なのです。エネルギーの塊であるこの生命の源がなければ、地上や宇宙のどの惑星にも生命は生まれえないのです。「神は死んでしまったのか」とよく言われます。宇宙は生命に満ち溢れているにも関わらず、神様に似せて人は造られたと今でも人々が信じているのは自己中心的な考えではないでしょうか?神は戒律を人類だけに与えられたのでしょうか?地上に「神」を探し求めても無駄に終わることでしょう。なぜなら自分達が「神」であることにすでに気が付いているからです。宗教の意味や信じる心を理解するには、自分自身を見つめるだけでいいのです。そうすれば、魂に報酬を与えたり罰したりする天国の玉座にいらっしゃる光が神であることが理解できるでしょう。
渦巻くトンネルの終わりに差し掛かった時、直感的に光が「ふるさと」であるとわかりました。すると後ろから聞きなれてはいるけれども音ではない声が私の名前を呼んでいるのが聞こえたのです。おそらく先ほど目にした青白っぽく半透明に輝く顔の一人で代母のブリッキーの声だったと思います。ハチドリが空中で停止飛行をするように、私を呼んでいるのは誰かを知るために不本意ながら立ち止まりました。誰かに引き留められたのではなく、しぶしぶながら自分の意志で立ち止まることにしたのでした。影のような見えない力が強引かつ素早く暗闇の中を通って私を肉体に引き戻したのです。光の世界への旅は帰路に比べるとゆっくりしたものでした。手にしっくりとこない手袋みたいでしかない肉体に魂が戻ると、体が震えました。目を開けた時には、我に返るのに少し時間がかかりました。
自分の使命は何であるかはわかりませんが、それが何であれやるべきことを成し遂げるまでこの人生を終えることはないと信じています。人生とは、魂が成長するための学習の場であるのではないかと思います。多くの皆さんと同じように、私は人生でうれしいことだけではなく、ストレス、孤独、失望、疎外感や劣等感を体験します。もしかしたら、地球は未熟な光エネルギーの存在のための学校なのかもしれません。この臨死体験のおかげで、生きる喜びを得ることができました。
今はあつい信仰心を持っています。宗教とは社会生活を営むために人間が作り上げた昔からの戒律や社会規範にすぎないと思う人達もいますが、世界中の多くの宗教の教えは共通しており、一貫していると私は思っています。死とは、やっかいな肉体から不滅のエネルギーの塊、つまり輝く光へ移行する自然なプロセスにすぎないので、もう死を恐れてはいません。家族や友人の大切さをより深く理解できるのは、利他的行動を起こすことで魂が成長できることを知っているからです。他人の魂の成長に手助けをすることは、自身の成長にもつながります。
概要:
性別: 男性
臨死体験をした日付: 1978年10月
体験時、命に関わる出来事がありましたか? はい 心肺機能停止
臨死体験詳細:
臨死体験中その出来事をどの様に感じましたか? ポジティブな体験
経験に影響を与えた可能性のある薬や薬はありますか? いいえ
経験はどのように夢のようでしたか? まったく夢のようではなかった。
体験に含まれていたもの: 幽体離脱
意識が身体を離れる体験をしましたか? はい 私は輝く光でしかなかったのです。
体験中に一番意識がハッキリしていたのはどの場面ですか? ずっと意識はハッキリしていた。
思考が速まりましたか?時間の流れが速まった、または遅くなったりしましたか? すべてが同時に起こっている様だった;時間が止まる、または時間の概念がなくなる 臨死体験には他の次元が関与しているため、時空がゆがめられます。
聴覚は正常からどのようなに異なりましたか? 重度の聴覚障害者ですが、一定のブーンという音が聞こえ、他界した親戚たちと会話することができました。
超能力のように周囲の出来事が感じ取れましたか? トンネルの壁の中をフラフラとうごめく泡は3次元の窓、つまり「仮想現実」のスクリーンであり、私の人生の「スナップショット」なのでした。死後でさえ、記憶や感情を失うことはありませんでした。
トンネル、またはそれに近いものを通りましたか? はい 真っ暗な渦巻くトンネルを通過しました。トンネルの壁からネオンの青い光が反射されていました。この輝く光の光源は自分自身だと思います。
体験に含まれていたもの: 死去した人物の存在
死去した(または生存している)人物に出会いましたか? はい 他界した家族の顔が青白っぽく半透明に輝いているのを見ました
体験に含まれていたもの: 空虚
体験に含まれていたもの: 暗闇
体験に含まれていたもの: 光
地球のものとは思えない光を見ましたか? はい 私の中で本能的な感情を呼び起こすエネルギーの塊を目にしました。
地球以外の世界に行きましたか? あきらかに地球とは違う世界・次元
体験に含まれていたもの: 強い感情
体験中どんな感情を経験しましたか? 体験中、幸せな気持ちだった。
体験に含まれていたもの: 特別な知識・認識
すべてを悟りましたか? 宇宙のことを悟った NDEの詳細は、質問4の回答を参照してください。
体験に含まれていたもの: 人生の回想
境界線や壁・仕切りのようなものを見ましたか? はい トンネルに足を踏み入れると、地上とのつながりすべてが途切れた。
境界線のようなところまで行きましたか? いいえ
神、スピリチュアル、宗教:
体験前、どの宗教を信仰していましたか? カトリック教徒。
現在、どの宗教を信仰していますか? カトリック教。NDEは私の宗教的考えに影響を与えた。
その体験が原因で変わった価値観や信念はありますか? はい NDEは私の宗教的考えに影響を与えた。
体験に含まれていたもの: 地球外の存在
宗教以外の地球上での生活について:
臨死体験後、人生に起こった変化: 特にありません
体験後、どの様な変化があなたの人生にありましたか? 家族や友人の大切さをより深く理解できるようになったので、人間関係は大きく変化しました。
その体験が原因で変わった人間関係はありますか? 家族や友人の大切さをより深く理解できるのは、利他的行動を起こすことで魂は成長できることを知っているからです。他人の魂の成長に手助けをすることは、自身の成長にもつながります。
臨死体験後:
その体験が原因で身体的な変化はありましたか? 物理的な影響があった
その体験が原因で感情に変化はありますか? 家族、友人、社会に対する考え方
その体験が原因で死に対する恐怖心に変化はありますか? 死に対する考え方
その体験は言葉では表しにくいですか? はい 幼少時にNDEの体験談についてまったく知識がなかったので、満足に自分の体験を説明することができませんでした。
体験後、以前はなかった超能力などの特別な能力を得ましたか? はい 生きる喜びを得た。
あなたの体験の中であなたにとって得に重要な出来事はありますか? .一番素晴らしかったのは光に出会えたことで、最も残念だったのは、一瞬にして地球に戻されたことです。
体験の事を周りの人に話しましたか? はい 反応は様々でした。懐疑的だったり関心のない人もいれば、私の経験が彼らの宗教的信念が正しいことを証明してくれるという人もいました。
体験後、その体験の一部を再現するような出来事などはありましたか? いいえ
あなたの体験について他に付け足したいことはありますか? NDEの詳細は、質問4の回答を参照してください。
あなたの体験をより良く表現するために思いついた質問はありませんか? ここで取り扱う内容はとてもデリケートなものなので、このアンケートを受ける場合は以下の事項を理解することが重要です:
(a) アンケートの目的
(b) アンケート結果を受け取るのは誰か
(c) アンケート実施者と管理者が誰か
(d) アンケートの利用方法(アンケート結果を受け取る者と結果の利用可能時期)
上記のことから、アンケートの最初に短い紹介文を入れて、考慮事項を説明すべきだと思います。被験者保護のために審査委員会で必要となる質問と同じです。