Az臨死体験
|
体験の内容:
今からお話しするのは、今から20年ほど前、私が17歳になった頃に起きた体験です。体調が悪化して連れて行かれた病院での検診では異常は見つかりませんでした。父親は医者でしたが、父も私の体調不良の原因は分からりませんでした。
病院へ向かう途中、父は母に向かい「もう娘が家に戻ることはないだろう」と言うのを耳にしました。
病室で目を覚ました私は、自宅に戻り一人きりになりたいとずっと願っていました。入院してから 5日間、意識は混濁状態にありました。 意識が戻ってからのある晩に目を覚まし一人でトイレに向かったものの、どうやら自分の症状を過信していたことに気が付いた時には、トイレから病室のベッドまで戻る余力は私に残っていませんでした。ベッドまで戻ろうと、独り言のように必死に自分の頭の中で、「右足を出して進め」と呟いていました。それが無駄だと分かると、次に「左足」に同じように言い聞かせてみたのですが、とうとう自らの足で立つこともできず床に崩れ落ちました。手を動かして床を這うこともできないほど症状は悪化していたのです。
倒れた私を見つけた女性患者が看護師を呼んでくれました。 しかし駆けつけた看護師だけでは私をその場から動かすことはできず、さらに2人の男性看護師が呼ばれ、やっと私をベッドへ運んで寝かせてくれました。 翌朝目が覚めてから、いつものように私の枕元へ母が来るのを待ちました。それは子供の頃からの習慣によるもので、毎朝目を覚ますと目の前にはいつも母親がいてくれたのでした。 病室に現れた母親に向かい、「自宅に戻り一人きりになりたい」思いを伝えました。それでも母親は私の容態を心配して、病院に残るよう諭したものの、一人きりになりたいという私の意思を変えることはできませんでした。母がいったん自宅へ戻り一人きりになると、私は「体外離脱」したのです。それはこれまで経験したことのないものでした。肉体から解き放たれた私は自由で、開放感に満ち、恐怖心もありませんでした。 その時の気持ちを表現する言葉はうまく見つかりませんが、自分の中にある“何か”がこの体験は幻想などではないと言っているかのようでした。 意識が戻ってからこの体験を思い出すのにどれだけの時間が経ったでしょう。私は5日間昏睡状態にありました。その間、母は昼夜付き添ってくれました。 私が昏睡状態から醒めた5日目の朝、「部屋の空気が重くなり、何かが起こる気配を感じた」と母は後に教えてくれました。
それから母は「あなたの左側にイマーム・アリ様(イスラム教殉教者)が腰掛けていらっしゃる」と私に告げ、その方向を指差し指ました(今でもこのことは思い出せません)。そこに目をやると清廉なムスリム教徒の恰好の男が座っているのが目に映りました。その時の私は身体を動かすこともできず、頭を動かすのがやっとの状態でした。母から聞いた話では、私の回復を祈り母は彼に向かって祈りを始めたそうですが、その朝に起きたことを私は何も思い出すことはできません。 その日の夕方、意識がはっきりし昏睡状態から抜け出した時、それまで私は緑の草むらにある大きな墓石の上に立ち、とても幸せな気分に浸っていたのを覚えています。 8歳か9歳の頃の幼い身体に戻った私の前に見知らぬ人物が現れると、私を迎えに来たと告げました。その後、その人物は、やはりまだその時ではないと私に告げました。私は彼にどんな質問もしてはいけないと分かっていても、その場所を離れたくないことだけは彼に伝えたい、そのことだけを考えていました。 彼が私の右手を握ってしばらくすると、私の前から姿を消しました。 その後、ベッドが360度2回転して止まった感覚がしたので目を開けようとしましたが、あまりにも眩しくてすぐに目を開けることができず、まばゆさに慣れるようにゆっくりと目を開きました。 意識が戻った私はまず母を呼び、母の手をぎゅっと握りました。 母の手を握った瞬間、「あの世から戻ってきた」と母に伝えたそうです。しかし、その時の記憶は私にはありません。あの体験から13年ほどの歳月が経ちますが、その間に母は他界しました。母の死後、母からメッセージが届きましたが、そのことをお話することことができるには、まだ時間が必要です。
NDERFからの質問に対しての彼女の回答。
出来るだけ正確にその時のことをお伝えできるよう努めます。先ほどの体験談で私が訪れた墓地のような場所は草で覆われていました。しかし通常の墓地に生えている草の緑色とは違って見えました。1、その場所で私が着ていたのは黒と白の生地でできた服でした。2、その場で会った人物は知り合いではなく、男性だったということしか分かりません(実際、この質問についてよく考えを巡らせてきました。なぜなら、神のみが人間が死ぬ時がいつなのかを知っていらっしゃると信じる私の信仰によるものです)。どうしてあの男性は私をあちらの世界に連れて行くといいながら、結局はその時ではないと告げたのか分かりません。彼が私の手を握った時の何とも言えない気持ちをどうお伝えしたらよいでしょうか。 私は彼にどんな質問もしてはいけないと分かっていたのですが、どうしても聞きたいことがあり見上げた彼はとても背が高く、空に届くほどでした。 それから、私たちは向きを変えるとまっすぐ歩き出しました。 2本の道が交わるところまで、彼はずっと私の手を握っていました。 その後、私は左に延びる道を進み、彼は直進しました。もしかしたら、私が左に曲がったとたん、ベッドが360度2回転し、その後、病室のベッドの上で意識が戻ったのかもしれません。その後に起きたことは先ほどお伝えしたとおりです。
概要:
性別: 女性